STORY
第1話
2002/8/16
1.AKT「あひると王子さま」 〜Der Nußknacker:Blumenwalzer〜
[くるみ割り人形:花のワルツ]
あらすじ
 主人公あひるは、芸術学校の金冠学園でバレエを学んでいる。勘違いの早起きのおかげで憧れのみゅうと先輩と二人きりになれたあひるは、緊張のあまり転びそうになったところをみゅうとに助けられる。しかし、そのことでみゅうとは足にケガしてしまう。そのことを謝りたい彼女だが、みゅうとと同室のふぁきあに邪魔されてしまう。ふぁきあは、みゅうとが自分の許可なしに外出したので探していたらしい。ふぁきあはケガをしているみゅうとに手を貸すことなく、強引に連れ帰ってしまった。
 その日の授業中、あひるはみゅうとの事を思う。綺麗な瞳は、どこか寂しげ。でも一緒にパ・ド・ドゥを踊れたなら、もう死んでもいい…。だが、現実にはみゅうとは彼と同じ特別クラスの少女、るうとつきあっていた。この二人は、あひるも認めてしまうほどにお似合いだった。それでもあひるは、足のケガのことだけは直接謝りたいと考えていた。
 悪友のぴけとりりえの協力で、朝の授業にも行かずにみゅうとの部屋を見つめるあひる。すると、目の前でみゅうとがカナリアの雛を救うために、窓から飛び出してしまう。みゅうとと助けたい一心で走り出すあひる、その彼女に謎の老人がどこからか話しかける。
「思い出したかね、お前は誰だい?」
「私は…プリンセスチュチュ!」
 その瞬間、胸のペンダントが光った。あひるはプリンセスチュチュへと変身した。
「花のワルツ!」
 チュチュがそう叫ぶと、軽やかな彼女の踊りに合わせて花のじゅうたんが敷き詰められ、みゅうとも雛も無事に助けることができた。
 みゅうとを救った彼女だったが、同時に自分自身の秘密をも思い出してしまう。そう、彼女はただの鳥のあひるだったのだ。謎の老人が与えたペンダントで、人間の姿になっていただけの…。
つれづれに
- 歯車の場面であひるが装飾的な枠の中にいるのや、重要な場面にドロッセルマイヤー(謎の老人)との掛け合いが出てくるのは、あひる達の世界が「あひるが創り出している物語」の中であることを意識させるための演出なのでしょうか。ただ、ドロッセルマイヤーとあひるとの関係はイマイチはっきりしません。それはこれからのお楽しみですね。
- 本作品のために開発された「チュチュワイプ」(※アニメージュ2002年9月号の佐藤総監督コメントより)とは、波紋状の場面切替えだと思われますが、非常にスムーズで自然な切り替わり。これも物語に効果的に働いていると思います。コマ送りで見ると分かるのですが、前後の場面が交互になってるのですね。職人芸が光る、デジタル処理でした。
- みゅうと先輩の名前って、英語の「mute」(=音を消す、弱める)から来てるのかな?そこから転じて、感情を消してる(消されてる?)ということで。
- エンディングがなかなか可愛い。佐山さんさすがです。
スタッフデータ
脚本:横手美智子/絵コンテ・演出:佐藤順一/演出助手:浅見松雄/作画監督:小林明美/美術監督:田尻健一