2019/5/10「AAJUG 関東支部 Vol.3 – re:cap Alexa Day 2019」に参加してきた

投稿者: | 2019年5月16日

AAJUGはAmazon Alexa Japan User Groupのこと。AAJUGが4月に神戸で開催した「Alexa Day 2019」では数多くのセッションがありましたが、そのうち関東在住メンバーによる簡易版のセッションを聞けるイベント「re:cap Alexa Day 2019」が東京で開催されるということで、参加してきました。

アマゾンジャパン合同会社 吉田一茂さん

Alexa Days 2019発表資料の公開はありません。そのため、内容を少し詳し目に紹介します。

https://twitter.com/jugemsan/status/1126789959032041473

Alexa Everywhere
CESでは色々なタイプのデバイスが発表、ROLANDの電子ピアノ(レッスンの支援をしてくれる)など思いもしないデバイスが出てきている。国内でもAmazon Echoシリーズ、Fire TV stick、Fire HDタブレットの他、ソニーの ヘッドフォン型デバイスなどが出ている。特にソニーのヘッドホンについては、デバイス自体はWifi接続をせず、Bluetooth接続したスマホアプリ経由で利用でき、屋外や歩きながらといった利用シーン拡大が実現された。また、Windows 10用ストアアプリも登場している。このように、寝室・キッチンなど様々な場所でAlexaが使える世界が近づいている。

広がるスキルの世界
国内でも2500を超えるスキルがリリースされ、お子様向けや独身者向けなど様々なユーザー層をターゲットにしたスキルも登場している。また、音声を基本としつつユーザー体験をより豊かにする「マルチモーダル」に対応したスキルも増えてきている。さらにはコンソールゲームの補助やボードゲームとの連携などゲームへの音声利用スマートホームスキルによる家電操作も徐々に拡大している。
更に、標準機能(リスト・リマインダ)の活用、位置情報(Location API)の活用、国内ではデバイス未発売だが車載機器向けの環境整備などが進められている。
マネタイゼ―ションについても、国内ではアカウントリンク(既存Webサイト連携)とAmazon Pay、スキル内課金(国内未対応)といった複数の手段が用意されている。

「Alexa Skill Blueprints」
2019年3月末にリリースされたばかりのサービス。用意されたテンプレートを選んで質問に答えるだけ=開発不要で、PCさえあればお手軽にスキルが作れるという。全部で9種類あり、ゴミの日等ちょっとしたことをスキル化するなどで生活を便利にしてくれる。Alexaは人とITの新しい接点となる。

スマートマキアート 宮崎翔平さん

Alexa Day 2019発表資料はこちら

スキル開発者の悩み「レビューつかない問題」に対して、「音声レビューとコメントを『ユーザーの音声』でつけてもらう」ためのシステムを開発、特許出願まで実施された経緯について、システム構成や技術選定の際の苦労話を中心にご説明いただきました。

https://twitter.com/jugemsan/status/1126801961230028800

最後の「切磋琢磨することで、VUI業界のスキルや音声サービスの品質が向上する」って本当にそう思うので、むしろAmazonさんで標準機能にしてほしい。

クラスメソッド株式会社 清野剛史さん

Alexa Days 2019発表資料はこちら

Alexa関連イベントではおなじみの清野さん、冒頭からイベントスポンサーであるアマゾンジャパンさんが用意してくれた軽食・飲み物の写真を参加者にツイートさせるという荒業を発動。

https://twitter.com/jugemsan/status/1126805922133626883

資料もネタ画像満載ながら、実は深いところに突っ込んできます。特に、お客様が対価を支払ってくれる「便利さ」の提供のため、多様化・カスタマイズ化された音声レスポンスを機械学習によって生成するという提案は超納得でした。サーバサイドでやるべきことは一杯ありますね。

株式会社サイバード 元木理恵さん

Alexa Days 2019の発表資料はこちら

https://twitter.com/jugemsan/status/1126812227728621569

前半は大胆にも、他社さんがリリースされているスキルを、UXデザイン面から論じるというセッション。内容が内容だけに公開資料から排除されていたので、以下に概略をまとめておきます。(…いいのかな?)

「JR東日本列車運行情報案内」
素敵な点:「山手線」のようにサジェストしてくれるので分かりやすい。「あと●つ登録ができます」と上限を教えてくれるのも親切。
惜しい点:路線名か「停止」で指示するのだが、「停止」は分かりにくい。ここは「終了」じゃない?あと、単に路線の「確認」をしたいのに、路線の「登録」か「削除」を求められてしまう。パスを簡潔にした?

「食べログ」
素敵な点:ワンショット起動ですぐ情報提供をしてくれる。
惜しい点:「お店を探す」より「ラッキーメニュー」が優先されていて、お店を探すには一度「いいえ」と言わないといけないのが不便。

「Yahoo!天気・災害」
素敵な点:ソリッドなつくりで無駄な情報がなく、SSMLであえて早口にしゃべらせている点。また、住んでいる場所に最適化されている。
惜しい点:最適化の反面、複数の場所の設定はできない。またパスがソリッドすぎて、すぐ終了してしまう。1回くらいリプロンプトしてもいいと思う。

後半は使ってもらいやすいスキルのコツとして、自社でのスキル開発経験からポイントをいくつかご紹介いただきました。特にすごいと思ったのは下記の2点。

  • スキルの呼び出し語は通常2単語以上だが、登録商標だと1単語でもOK(サイバードさんは「イケメン」を商標登録している)
  • 初回起動と2回目起動で別のセリフ、ひたすら言いそうなセリフを沢山用意
    効果音で盛り上げる

さいごに

今年も「Alexaスキルアワード」が開催されることになり、その告知もありました。ハッカソンなどの支援イベントも多数開催予定ということで、自分も参加したいと思ってます。

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